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「心の一歩」

日常生活のこと

私は、一年前ブラックホールの中にいた。私の見る世界ははい色。時間の進み方はゆっくり。頭の中はいつも分子雲。気づいたら、私の心は、光り方をわすれていた。

その原いんを作ったのは、先生の「言葉」だ。「うるさい」、「何でまちがえるの」、「このまま大きくなったら苦ろうするわね」 言葉の一つ一つがするどい矢になり、私の心をつきさした。

きづけば心がくずれ落ち、え顔は消えた。世界ははい色。「早くこのブラックホールからぬけ出したい。」朝日を見るたびきょうふでふとんの中でつぶやいていた。くらやみの中で出口をさがす毎日。「もうこんな生活はいやだ。」私はゆう気を出し、外へとびこんだ。

その時、新しい星を見つけた。その星では、みなの言葉は温かく、自然の声は美しく、私の心はみたされていった。私の見る世界は色あざやかになり、心の光が、ふたたび、てらし始めた。「世界は広く、こんなに美しいとはじめて知った。ありのままの自分でいられる、心強い居場所ができた。

もし、今ブラックホールの中にいる人がいたら、ゆう気を出して、一歩ふみ出してほしい。世界は広い。あなたは一人じゃない。心が苦しかったら言葉で伝えていい。

あなたのまわりには仲間がいる。それをわすれないで。

それから、「言葉」は時に矢になり、心をくずすへい器になる。心がくずれるとかんたんにはなおらない。心は見えないから相手はもちろん自分も大切にあつかってほしい。

今あなたが発する言葉は愛か?へい器か?
〜〜〜〜〜〜〜〜

この文章を読んであなたは何を感じましたか。

実はこれは、僕の親戚の小学4年生の子が学校の課題「人権作文」で書いた作文。

少しだけ背景を話すと、
この作文からも少し伝わるようにこの子は小学校3年生の始めに当時の担任の先生から日々色々な「言葉」を言われて、学校は好きだったけれど心が耐えきれなくなって行けなくなった。

親戚なので、すごくしんどそうな話も聞こえてきた。

そんな中で、この子が自分らしさを取り戻せるようにママがフリースクールなどの場に連れて行ってみて、そこで心を取り戻すことができた。

そしてこの子は結果的にこの4月から担任の変わった学校に再び行き始めて、この作文を書いた。

言葉は人間が発明した素晴らしい道具。
けれどこの子が言うように、人の心を壊す恐ろしい「兵器」にもなる。

人間誰もが、生きている中で言葉により人を苦しめてしまった経験や逆に苦しめられた経験が必ずたくさんあるはず。
自分や相手に悪意はなくとも。
僕はその苦しめてしまう経験も苦しめられる経験も、めっちゃある。
というか今も毎日それの繰り返し。言葉は苦しい。

だからこそ、この子が気付いたこの大切な事実を僕ら大人がもっと毎日強烈に自覚して、一つ一つの言葉を大切に使っていきたい。

言葉は使いようでは誰かの「救い」にもなるから。
そんなことを思わせてくれたこの子に、ありがとう。
※作文は漢字・平仮名など本人原文まま
※本人と親の許可をとって掲載
※もしコメントなどで感想をいただけたら、本人に転送させてもらいます(本人が色々な人に読んでもらえるのを嬉しがっていたので)
#人権
#こどもの権利
#子どもの権利

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