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生きづらい停滞の時代、未来への不安と期待。おばあちゃんとのエピソード。

思いや理念

こんにちは。山岸充(みつる)です。

『みんなで鯖江をつくる会』を知ってもらうために辻立ちをして約二週間が経ちました。始めたばかりの頃は声をかけてもらえることも少なかったですが、だんだんと顔を覚えてもらい手を振ってもらえたり、声をかけてもらえるようになってきています。

そんな辻立ちですが、今日もいつも通り街頭に立っていると一人のおばあちゃんが私のところに近寄ってきました。少し怒り気味にこう声をかけてきました。

「おめぇ、なにしてんだ。」

なにか悪いことをしてしまったかな、邪魔してしまったかなと思いましたがおばあちゃんは続けてこう言いました。

「鯖江はもうダメだ。鯖江の未来なんか期待できない。」

と。

きっとおばあちゃんの中で「鯖江」での生活に不満があったのだと思います。私にとってはそのような声こそが必要だと思ったので、どんな思いがあるのか聴いているとおばあちゃんの険しい表情も少し和らぎ、私にむかって話し始めてくれました。

「今は年金で暮らしていて、普段の生活もギリギリなのに税金はたくさんとられるし、病気になれば病院代も馬鹿にならないし。世の中どうなっているのか、子どもや孫たちはちゃんと生き抜けるのか……。」

おばあちゃんが感じていたのは、昔はよかったという思いと今は生きづらいという思い、世の中がどんどん豊かになっていった時代と、閉塞感と苦しい今。

その思いを一生懸命伝えてくれたおばあちゃんは私に向かって最後

「あんたみたいな若いものが一生懸命がんばってくれて生きやすくなったら、ハグしにくるわ!」

といって笑顔で歩いていきました。

私が生まれたときはちょうどバブルが弾けた頃。
それでも、親の懸命な努力のおかげで大きな不自由なく育ててもらいこうして辻立ちしているけど、
まちのどこかではこの厳しい時代に生きることへの困難を感じている人がたくさんいるんだ。そんなことを改めて気づかせてくれたおばあちゃんとのやりとり。

おばあちゃんと別れた後、手を振る重みを余計に感じた出来事でした。
厳しい世の中を、鯖江での暮らしを、安心で幸せなものにしたい。
おばあちゃんも、その子供や孫たちも、みんなが自分らしく幸せになれる、「幸せな人生の主役」になれるように。

「全員主役」の地域経済と教育をつくる。

山岸(やまぎし)みつる

 

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