令和6年3月26-27日、「全国災害ボランティア議員連盟」の有志で福島県へ行ってきました。
・除去土壌の中間貯蔵施設(大熊町)
・福島第一原発(大熊町&双葉町)
・東日本大震災・原子力災害伝承館(双葉町)
・周辺視察(双葉町&浪江町)
感じたこと、伝えたいことがあまりに多すぎて書ききれない。
とりあえず思ったままに、備忘録として。
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🟢福島の復興は全く終わっていない
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終わっていないのです。本当に。全く。
正直に言うと僕は来るまで、13年経ってけっこう復興しているものだと思っていた。
違う。原発事故の周辺地域は全然違った。
だからせめて少しでもこれを読んでくれる人に伝えたい。
息子がもう少し大きくなって色々わかるようになったら、家族を連れて必ず来たい。
🟢令和生まれの息子たち世代に、託さねばならない
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今回色々見て、たくさん話を聞かせてもらってわかったことは、
完全な復興は僕が現役世代の間に終わるとも言い難い。
それくらい、
地震・津波だけでなく「原発事故」からの復興というのが前代未聞の難しさ。
息子たち世代にも託さなきゃいけないことがおそらく残る。
語り継ぎ、引き継がなきゃいけない。
🟢福島第一原発
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時間がかかる最大の要因は、10m超の津波で電源喪失により炉心溶融(メルトダウン)し水素爆発した福島第一原発。
偶然(奇跡的に)2号機の水素爆発は免れて、東日本に人が住めなくなるということだけは回避された。
線量が高すぎて直接作業ができないから、ロボットアームなどを使って溶け落ちた燃料を本当にこれから除去して廃炉を完了できるのか。
目の前で見てきたが、近づくと線量計が一気に上がる。
このような現場で毎日頑張ってくれている人たちがたくさんいる。
🟢除染の終わっていない帰還困難区域がたくさん
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大熊町・双葉町・浪江町を中心に、まだ住民が帰れない地域がたくさんある。
だから復興したなんて口が裂けても言えない。
避難指示が解除されているところでも、ボロボロの廃墟が多数。
双葉町の一部地域は2023年に帰宅可能になったが、
12年も離れていて当時の住民たちはもう新しい暮らしもある。
津波後に更地になっている広大な土地は、今後どのような風景になっていくのだろう。
🟢東京電力の方から、深々と謝罪
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第一原発の視察の冒頭、廃炉資料館の副館長(東電の方)から深々と謝罪をされた。
「このような事故を起こしてしまって、誠に申し訳ない」と。
何とも言えない感覚になった。
決してあなたのせいではない。
では誰のせいだったのか。東京電力だけでも今までの政府だけでもない。
大津波を引き起こした天を恨むのも筋が違う。
これは全人類で責任を負うべき規模の話だと思う。
人類が判断してきたことだから。
🟢あなたは知っていたか、大量の除染土壌をこれから福島以外の都道府県が受け入れていく必要があることを
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僕はこの事実を知らなかった。
「知らない」は罪だと、本気で痛感した。
広範囲な汚染区域の除染で発生してきているとんでもない量の除去土壌。
現在は環境省が双葉町と大熊町の広大な土地を借り上げて「中間貯蔵」している。
しかし国と福島の約束で、2045年3月までに、県外で最終処分を完了することが国の責務として法律に定められている。
受け入れ地域、本当に決まる?どうやって合意形成できる?
これも復興に向けた大きすぎる課題。
🟢「それでもこの町は東京に電気を送り続けている」
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この言葉は伝承館のガイドさんが言っていたこと。
原発は廃止になっているが、今は近くに東電のメガソーラーが広がっていて、今も首都圏に電気を送っている。
首都圏で便利な生活を送っている人たちは、福島からの電力でこれまで発展を支えてもらい、その結果今なお苦しんでいる福島の人たちがたくさんいることをどこまで知っているだろうか。
僕が東京にいたときは、意識したことはなかった。
🟢だから原発すぐやめよう!?
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なんてことを言いたいわけでない。それで解決する単純な状況ではない。
・原発をやめてしまうと廃炉のための技術者がむしろ不足していく可能性
・やめたところでこれまでの使用済み核燃料の行き先と処分方法の問題は何も変わらない
・日本の安定的なエネルギー安全保障のために今は原発使う方が有利という現実
・世界に約束してしまったCO2排出量削減には原発が有利
これらの現実とちゃんと向き合い続けて、
日本として原発をいつまでどれだけ使っていくかを、
いつかより安全な国産安定エネルギー(核融合など?)が確立されるまでは常に考え続けなければいけない。
🟢最後に
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原発の是非とか以前に、まずは一人でも多くの日本人が福島の現在を知った方が良い。13年も経った今だからこそ。
これから全都道府県の僕らが絶対に向き合い続けていかなければいけないところだから。
・中間貯蔵工事情報センター
・東京電力 廃炉資料館
・東日本大震災・原子力災害伝承館
@fukushimadenshokan
どこも一般向けに開いていて案内などもやっているので、どうか一度、旅行を兼ねてでもぜひ。
まずは映画『Fukushima 50』からでも、どうか見てみてほしい。
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